- ジャズ10LP
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USA / 10LP / Mono / Columbia CL6026 / Rec late1940s / Pub 1949
ジャケット表裏擦れ少々、レーベルひげわずか、盤浅い擦れ、プツ音でる極小スクラッチ少々
Jacket 3.5 / Disc 3~3.5 / Sound 3~3.5
■49年、ウッディ・ハーマンのファーストLP。
この楽団が生み出したものを考えると気が遠くなるようなグループ、ウッディ・ハーマン楽団。これは、SP盤からLP/シングルの時代になってすぐにリリースされた49年の10インチで、ハーマン楽団のファーストLP。ハーマン楽団には東海岸の才能が終結していたわけですが、中でも鬼の天才コンポーザー&アレンジャー、ラルフ・バーンズの才能が炸裂した一枚。A面全てを占めるのはバーンズの一世一代のアヴァン・ジャズ「Summer Sequence(試聴)」。2年ほど前、このハーマン楽団にほれ込んだストラヴィンスキーが「Ebony Concerto」というナンバーをハーマンに捧げましたが、それにかなり刺激を受けたのでしょう、スウィングと前衛クラシックの邂逅。ジャズの旨味は全く削がれず、未知の領域へ連れて行く作。さて、裏返して最大の感激が。やはりバーンズが書いた「Lady Mc Gowan's Dream(試聴)」、これが衝撃的にいい、エキゾチックでプログレッシヴなメロウ。ライナーにはストラヴィンスキーとミヨーの影響がうんぬんと書いてあるのですが、そんなことを感じさせる余裕もなく展開していきます。続く「Everywhere」、これもスゴイ...バーンズと並び未来のジャズを奏でたトロンボーン奏者ビル・ハリス(ハリスのスモール・コンボ・バンドは本当、スゴイ)作のあの世感丸出しのナンバー。ラストはレッド・ノーヴォとショーティ・ロジャース作の「Back Talk(試聴)」。ノーヴォのVibとハーマンのクラ、ハリスのTB、フリップ・フィリップスのTSがソリッドなビートで踊る、これまたアレンジにも舌を巻くナンバー。