- クラシックLP
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USA / LP / Stereo / Opus One 144 / Rec 1986 / Pub 1986
ジャケット表裏円状の擦れ少々、レーベルひげわずか、盤擦れほぼ無し、インサートきれい
Jacket 4 / Disc 4 / Sound 4
■オーパス・ワンから、6人組の室内楽団、ロクスバリー・チェンバー・プレイヤーズ。
現代音楽作曲家マックス・シューベルが60年代に興したレーベル、オーパス・ワン。現代音楽を専門にリリースするレーベルの中でもかなり実験的な作品が多く、エム・レコードからリイシューされたノア・クレシェフスキーなどで気になっている方も多いのでは。本作は、82年に結成されたアメリカの室内楽団、ロクスバリー・チェンバー・プレイヤーズが、アメリカの作曲家4人の室内楽を演奏した86年のアルバム。70年代後半からの、ジャンル性があいまいになり憑き物が取れたような現代音楽にシンパシーを持つ人は結構いると思うのですが、これはそういう意味でも最高と言える内容。全曲80年代に書かれた曲です。まずはアメリカ民謡の研究家、コレクターでもあり、ピート・シーガーらとの製作でも知られるハーバート・ハウフレシュト(1909-1998)の、NY州にあるキャッツキル山地のマウンテン・ミュージックのメロディを使った、涙が出るような郷愁感に満ちた「The Cordwood Cutter」(1983年)。SQにクラ、フルートの編成。もうこれだけで感動。続いて女性作曲家ジュディス・シャティン(1949-)の、空間的で大変に美しい、しかし謎を含ませたフルートとチェロの「Gazebo Music」(1981年)。続いてレーベル・オーナー、シューベルの2作「Zing」と「Zip Zip」(1986年)。さすがに前衛的な香りはするものの、2作とも透明で優しい響きの作。ヴィオラ、チェロ、フルート、クラの編成。最後はアラン・ブランク(1925-)で7楽章からなる『Quintet For Clarinet And S.Q.』(1985年)。これも本当に素晴らしい。穏やかな前衛曲と古い喜劇映画の音楽が一つになったような作で面白いのなんの。