- クラシックLP
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USA / LP / Stereo / Opus One 68 / Rec 1981 / Pub 1981
見開きジャケット表裏内側ともに擦れわずか、きれい、レーベルひげ無し、盤擦れほぼ無し、美品、この頃のオーパス・ワンのカタログ(曲、参加ミュージシャンのデータ付き)
Jacket 4 / Disc 4 / Sound 4
■オーパス・ワンから、フランク・マルタンのピアノ曲を収録したアルバム。ピアノの深みから抜け出せなくなるような一枚。
現代音楽作曲家マックス・シューベルが60年代に興したレーベル、オーパス・ワン。現代音楽を専門にリリースするレーベルの中でもかなり実験的な作品が多く、エム・レコードからリイシューされたノア・クレシェフスキーなどで気になっている方も多いのでは。さて本作は、20世紀スイスの作曲家で、ラヴェル等の印象派に大きく影響を受け、時代とともに現代的な手法を織り混ぜ深みのある刺激的な音を作ったフランク・マルタン(1890-1974)のピアノ曲を5作品収録した81年の一枚。この魔力のある演奏は、ヘンリー・カウエル等アメリカ現代音楽を得意とした女性ピアニスト、レベッカ・ラブラック。冒頭は、『Guitar』と題された、セゴヴィアに捧げられた4曲からなる作。祈りを捧げるような敬虔さが澱みの中に現れる耽美的な作品。続いて3曲の単一楽章の曲が並びます。左手3拍子右手4拍子の楽しいポリリズムの「Etude Rhythmic」、どこかアラブ音楽風のメロディがひたすらただポロポロと静かに弾かれるうつろな「Clair De Lune」、同様の響きに、グッ、グッと押し殺すような低音が加えられた「Esquisse」。B面は、『Fantaisie Sur Des Rhythmes Flamenco』という長大な作。「Rumba Lente」「Rumba Rapide」「Soleares」「Petenera」の4曲からなる作で、名ピアニストでマルタンの親友でもあったバドゥラ・スコダと、マルタンの娘でフラメンコ・ダンサーだったアンネ・テレーズ・マルタンのコラボレーションのために作った曲なのだそう。ルンバのリズムと自由でモダンなメロディの最初の2曲、深い淵を覗くような背筋がゾクっとするラストの2曲。試聴は『Guitar』の第二楽章、「Clair De Lune」、『Fantaisie...』の「Soleares」。見開きジャケット、詳細解説あり。