- クラシックLP
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USA / LP / Mono / Columbia ML5447 / Rec 1958 / Pub 1958
ジャケット表裏円状の擦れ少々、端々ほころび少々、レーベルひげわずか、盤擦れごくわずか、ピカピカです
Jacket 3 / Disc 4 / Sound 4
■名ピアニスト、アルチュール・シュナーベルが作曲した室内楽二作品を収録した58年のアルバム。
オーストリアに生まれ幼い頃よりピアノの才能を発揮、ブラームスも絶賛したという天才ピアニスト、アルトゥル・シュナーベル(1882-1951)。20年代には当代随一のピアニストとして名を馳せ、ホロヴィッツが"ベートーベンの発明者"と言ったという話も知られるほどベートーベンに関しては歴史的名手とされる人ですが、作曲家として作品を残していることはあまり知られていません。その自作は、無調の流れの中にあって大家のイミテーションに終わらない真にオリジナリティのあるもの。本作は、Aに亡くなる前年の1950年に書かれた4楽章からなる『Duodecimet』を、Bに3楽章からなる25年の『Trio』を収録した58年の一枚。まずAの『Duodecimet』、これぞキラーと言いたくなるような12音作。カオス、楽観性も感じさせる先の読めないアンサンブル、それに縦に楔を打つような明快なリズムが強力な吸引力を生んでいる作品。自然さを保った演奏も本当いい。試聴は第一楽章です。裏面の『Trio』は弦楽三重奏で、Aの世界のルーツとなったようなきらびやかな第一楽章、反対に不安が徐々に持ち上がるようなスロウの第二楽章、試聴の第三楽章。先日アップしたアルゼンチンのヒナステラを思い出しました。Aの演奏は、仏生まれでアメリカに渡り現代音楽のシーンをリードしたジャック・モノーのアンサンブル。Bはオーストラリア人の兄弟の演奏家ガリミール兄弟のトリオ。58年オリジナル・ステレオ6EYE・DGレーベル。