- クラシックLP
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USA / LP / Mono / MGM E3357 / Rec 1956 / Pub 1956
コーティング・ジャケット表裏擦れ少々、レーベルひげわずか、盤極浅い擦れわずか
Jacket 3.5 / Disc 4 / Sound 4
■懐かしく新鮮な協奏曲2作を収録したMGMクラシックの一枚。
大推薦。特に近現代のもののレパートリーの面白さと、マイクが違うのかスタジオそのものが理由なのかわかりませんが、一つ前の時代のアナクロな音が精妙にプレスされたような50年代のMGMクラシックは他社のものと明らかに違う魅力あり。蓄音機を超ハイクオリティにしたような雰囲気あります。これはそんな意味でも最高の一枚。英でヴォーン・ウィリアムス、仏でナディア・ブーランジェに習い、ジョージ・アンタイルとも関わりの深いオーストラリア生まれの女性作曲家ペギー・グランヴィル・ヒックス(1912-1990)の、55年の『Etruscan Concerto』をAに収録。3楽章からなる本作は、紀元前イタリアの都市国家群エトルリアを題材にした、まさに温故知新、懐かしさが聞いたことの無い新鮮さに裏返るような絶品のピアノ協奏曲。B面は20世紀デンマークの最重要作曲家の一人、ヴァン・ホルンボー(1909-1996)のトランペット協奏曲『Concerto No.11』(1948年)。晴れやかな音色で解決しないスリルに溢れたこれまたエキサイティングな全3楽章。MGMと言えばのカルロス・スリナッチ指揮MGMチェンバー・オーケストラ、Aのピアノはおもに室内楽の演奏が知られるイタリア出身のカルロ・ブゾッティ、BのトランペットはNYブラス・クインテットのロバート・ネイゲル。試聴はAが第一楽章、Bが第三楽章。56年オリジナル・レーベルDG。