- クラシック/現代音楽LP
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USA / LP / Stereo / First Edition LS770 / Rec 1980 / Pub 1980
ジャケット表裏ともに円状の擦れ、レーベルひげ無し、盤擦れほぼ無し
Jacket 3~3.5 / Disc 4 / Sound 4
■ルイヴィル・オーケストラの80年作。ジャズ、ダンス・バンドを素材にPMデイヴィスが料理したA、悪童アンタイルのハラハラドキドキのB。
数多くの現代音楽作品の初録音、地道な自主制作リリースで現代音楽ファンから愛されるケンタッキーのルイヴィル・オーケストラ。37年に設立され、40年代から毎年数人の作曲家に新曲を依頼、そして初演奏するということを続けたL.O.の80年作で、どこから説明したいいのかわからなくなる衝撃の一枚。Aは、中世の音楽と前衛音楽を結びつけえもいわれぬ作を生んできたイギリスの現代音楽作曲家ピーター・マックスェル・デイヴィス。タイトルにもありますが、16世紀の英の作曲家ジョン・ブルの作をベースに、ジャズのプレイ、ダンス・バンドの編成、ホンキー・トンク・ピアノetcを素材にアメリカのポピュラー音楽を料理したアヴァンギャルド・フォックス・トロット、20分超の単一楽章。複数のバンドが同時進行するようなアイヴズの手法やサイケデリックな味も持ち始めている、鳴っている音とは別のものがクローズアップされる本当にワン&オンリーな作品。そして裏がまた半端なくいい。何台ものピアノ、さらにプレイヤー・ピアノ、電子ベル、飛行機のプロペラetc..で演奏する『バレエ・メカニーク』で知られる、アメリカ・クラシック界の悪童ジョージ・アンタイル(1900-1959)の47年作『交響曲第五番』。40年代以降映画音楽家としても活躍したアンタイルですが、彼のそんな面が良く現れている、ハリウッド的な明快さとストラヴィンスキーのような予期できないドキドキが続く、これまた本当最高な作品。大大大大推薦。