- クラシック10LP
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USA / 10LP / Mono / Cook Laboratories 1037 / Rec 1952 / Pub 1952
ジャケット表裏円状の擦れ、上下の取り出し口に縁裂け、レーベルひげ少し、盤擦れ極わずか
Jacket 3~3.5 / Disc 4 / Sound 4
■クック・レーベルから、ヒンデミットの二台ピアノ・ソナタとマルタンの『フルートのためのバラード』を収録した10インチLP。
オーディオ・エンジニアだったエモリー・クックがはじめたクック・ラボラトリーズ。ジャズやクラシックに留まらず、世界のあらゆる音楽、音を記録した、フォークウェイズにも通じるレーベル。そして、エンジニアだったということからなのか、音へのこだわりがスゴイ。いきなり演奏現場におっことされるようなリアルなサウンド。本作は、サイドAに、ヒンデミット(1895-1963)の『2台のピアノのためのソナタ』(1942年)を、Bにフランク・マルタン(1890-1974)がフルートとピアノのために書き、それをエルネスト・アンセルメが協奏曲風にアレンジした『フルートのためのバラード』(1939年)を収録した52年の10インチLP。Aの演奏は、オーストリアのピアニストで、この時代のドイツ語圏のトップ・ピアノ・デュオのヨーゼフとグレーテ・ディヒラー。Bのフルートは、カミロ・ワナンゼルという、これまた恐らくはオーストリアの奏者。クック自慢の録音機材を持ち込みウィーンで録音された、まるで民族音楽のフィールド録音のような音で聞く現代音楽。知らなかった新しい情感なのか、または情感の無い純粋な音の並びを聞いているのか、言い得ない刺激にまみれた『2台のピアノのためのソナタ』、やはり言葉に出来ない心の動きに迷い込むようなミステリアスな『フルートのためのバラード』。