- クラシックLP
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USA / LP / Stereo / Golden Age 1008-9 / Rec 1977 / Pub 1977
見開きジャケット表裏円状の擦れ少々、内ジャケットの上部にしみ(写真)、レーベル2枚ともひげ無し、盤2枚ともほぼ美品、プレスに起因するもとからのノイズ少々
Jacket 3~3.5 / Disc 4 / Sound 4
■アメリカの女性ピアニスト、ジョアン・シンガーが、アーロン・コープランドのピアノ曲を弾いた2LP。
20世紀のアメリカを代表する作曲家アーロン・コープランド(1900-1990)。ユダヤ系ロシア人の両親のもとに生まれ10代で作曲を始め、21歳で渡仏しナディア・ブーランジェに師事。その後米に戻り本格的に創作を開始、36年、メキシコ民謡をもとにした管弦楽作『エル・サロン・メヒコ』で世界的名声を得ることに。本作は、コープランドが書いたピアノ曲を、初めて全曲収録(とジャケットにありますが、リストを見る限りですと他にもあるようです)した2枚組。ほとんどこのレコードのみで知られている、アリシア・デラローチャなどに教えを受けたという女性ピアニスト、ジョアン・シンガーの77年の一枚。フランクやフォーレ等フランスの影響を感じさせる初期作から、アメリカ民謡をルーツにしたナンバー、そしてやはり多いジャズ、ブルース等のエッセンスと現代音楽をミックスした作、チャールズ・アイヴズへのオマージュ作等々....ピアノ・ソナタ、幻想曲等聞き応えのある長大な曲もいいのですが、版画の荒削りの味にも似た、ざっくりした小曲群にメタメタにされます。ヨーロッパ音楽に対しての20世紀アメリカ音楽を打ち立てたコープランドがどういう響きを体に持っていたのかずっしり伝わる一枚。加えて、二つ素晴らしい点があり。一つは、年代順、発表順に演奏されるのでなく、一枚一枚がアルバム作品としてまとまりが出るような曲の並びにされていること、もう一つは、クラシックのファンの方には嫌がられそうですが、マイナー・レーベルらしい、なんの処理も施されていないデモテープのような音質、たまらなくいいです...【曲】「Passacaglia」「Down A Country Lane」「In Evening Air」「The Cat And The Mouse」『Four Piano Blues』(「Freely Poetic」「Soft And Languid」「Muted And Senuous(試聴)」「With Bounce」)3楽章からなる『Piano Sonata』「Sentimental Melody」「Sunday Afternoon Music(試聴)」「The Young Pioneers」「Piano Variations」「Night Thoughts, Hommage To Ives」「Piano Fantasy」