- クラシック/ピアノ/室内楽LP
![]() |
|

Romania / LP / Mono / Electrecord ECE0766-0767 / Rec 1943 / Pub 1960s?
見開きコーティング・ジャケット、表面擦れわずか、内ジャケットきれい、レーベル二枚ともひげ無し、盤ディスク1のB1とディスク2のA1にさっと音に出る箇所あり(試聴二曲目)、他美品
Jacket 3.5~4 / Disc 4 / Sound 3.5
■演奏のみならず作曲家としてのリパッティをクローズアップ、エネスコとのヴァイオリン・ソナタも収録したルーマニア盤2枚組。
いつ聞いても言葉に尽くせないものがこみ上げて心を揺さぶられる演奏。テクニックは神クラス、しかし何もしないと言っていいほどの曲から感じとれる音と音の間にある大きなものの前には本当呆然としてしまいます。ルーマニア人ピアニスト、ディヌ・リパッティ。悪性のリンパ腫におかされつつも47年からレコードをリリース、50年、観客もリパッティ自身も最後の演奏になるとわかって望んだ有名な仏ブザンソンでの演奏会の3ヶ月後に33歳で亡くなってしまいます。さて本作は、恐らくはルーマニアのみでリリースされた2枚組。実はリパッティはナディア・ブーランジェに習った作曲家でもあり、少ないながら作品を残しています。それが、聞いたもの全部ちょっと衝撃的にいいものばかり。これは、自作のピアノ協奏曲『古典的コンチェルティーノ』(36年作、43年録音)(試聴3)と、ルーマニアに伝わるメロディを新古典主義風にアヴァンギャルドにまとめた3楽章からなる小ピアノ・ソナタ『左手のためのソナチネ』(41年作曲、43年録音)(試聴2)の自演音源をまずディスク1に収録。ディスク1の終わりから2にかけては、リパッティの師で名付け親でもあったルーマニアのヴァイオリニスト&作曲家ジョルジュ・エネスコとの作を収録。まずはエネスコのピアノ曲『ピアノ組曲第二番:ブーレ』(43年録音)。ディスク2はエネスコ&リパッティの演奏で、エネスコ作のヴァイオリン・ソナタを2作、『ヴァイオリン・ソナタ第二番』と、エネスコの、20世紀のヴァイオリン・ソナタの傑作といわれる、ほとんど民俗音楽のようなモーダルな『第三番』(試聴1)。音源はSP盤もしくはトランスクリプション?で少々聞きにくいですが、じっくり聞いてみてください。
![]() |
![]() |