- クラシック/室内楽LP
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U.K. / LP / Mono / Unicorn UNS234 / Rec 1970 / Pub 1970
コーティングのペラ・ジャケット表裏ともに擦れ少々、端々折れ目少々、レーベルひげ無し、盤ほぼ新品同様
Jacket 3.5 / Disc 4 / Sound 4
■英の作曲家ロバート・シンプソンの室内楽2作を収録した一枚。
息が詰まるような緊張感と、どこの地にも着地しない不思議な浮遊感でメタメタに揺さぶられる一枚。イギリスの作曲家ロバート・シンプソン(1921-1997)。デンマークの作曲家ニールセン、そしてブルックナーに影響を受けた交響曲が特に知られる作曲家。これは、Aに5楽章からなる『クラリネット五重奏曲』(1968年)を、Bに2楽章からなる『弦楽四重奏第1番』(1951-52年)の二つの室内楽を収録した英ユニコーンからの一枚。人工衛星があしらわれたジャケットは中身と絶妙にマッチしています。まずA、"伝統的な手法を全く使わず構築された"とライナーにあります。それは僕にはわかりませんが、スピーディな楽章での言外の興奮、静かな楽章での感情を綱渡りするような危うい美感、緊張と解放に魂吸い取られそうです。Bの『四重奏』、これもゾゾーとくる作。ライナーによれば、キーがぶつかりあう響きの過程によって調を発展させた、とあり、確かにAに比べれば古風な響きあり。特に第二楽章、じっくり聞いてみてください。演奏は長い歴史を持つ英の名楽団エオリアン・ストリング・カルテットに、やはり英のトップ奏者バーナード・ウォルトン。試聴は最初の2曲が『クラリネット...』から、三曲目が『四重奏』第二楽章。