- クラシック/ピアノLP
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USA / LP / Mono / New World NW277 / Rec 1945 to 1949 / Pub 1976
見開きジャケット裏面円状の擦れ、表面左上に書き込みとスタンプ、内ジャケット(ブックレット)きれい、レーベルひげわずか、盤極浅い擦れ少々
Jacket 3.5 / Disc 4 / Sound 4
■アーロン・コープランドのピアノ曲を4作品収録したニューワールドの一枚。
(New World 277-ニュー・ワールドに関してはこちらを)20世紀のアメリカを代表する作曲家アーロン・コープランド(1900-1990)。ユダヤ系ロシア人の両親のもとに生まれ10代で作曲を始め、21歳で渡仏しナディア・ブーランジェに師事。その後米に戻り本格的に創作を開始、36年、メキシコ民謡をもとにした管弦楽作『エル・サロン・メヒコ』で世界的名声を得ることに。さて本作はニューワールドから、それほど有名ではないコープランドのピアノ曲を4作品収録した一枚。数あるニューワールドのレコードの中でも最も素晴らしいものの一つと断言。まずは若きバースタインが弾く41年の3楽章からなる『ピアノ・ソナタ』。アメリカの土着性を作品に滲ませ始めた頃の作品で、始まってすぐに、音の塊を放出し続けるような(コープランドの特色なのだそう)筆致にショックを受け、激しいシンコペーションを伴ったラテンや黒人音楽のビート、対照的に深く沈みこむドビュッシーのような響きが一つになった震えるような傑作。続く『ピアノ変奏曲』は初期30年の作で、コープランド自身の演奏。一つ一つの音の重さは同じで、有機的な音の塊とそれを反故にするような音が折り重なる、尋常じゃなく心を揺らす抽象的な作品。次の『キューバ舞曲』はコープランドと蘭のピアニスト、レオ・スミットの連弾で42年作。やはりシンコペーションを多用した躍動感に満ちた演奏、親しみやすいメロディに心を打たれる作品。ラストはコープランドの演奏で、26年から48年にかけて作曲された『ピアノ・ブルース第一番~第四番』。4曲それぞれが(一曲目から)レオ・スミット、バルトークで有名なアンドール・フォルデス、早逝の天才ピアニスト、ウィリアム・カペル、アイヴズで有名なジョン・カークパトリックに捧げられています。これがコープランドのブルース。録音は45年から49年で音源はSP盤。試聴は『ピアノ・ソナタ』第二楽章、『キューバ舞曲』、「ピアノ・ブルース第三番」。